天洋丸さんホームページ

●天洋丸船団について

天洋丸船団は、長崎県の長崎半島と島原半島に囲まれた橘湾で、煮干加工用のカタクチイワシを対象魚としてイワシ巾着網漁（まき網）を行っています。集魚灯に集まった魚の群れを大きな網でぐるりと囲み、徐々に網をしぼって小さくしていきながら漁獲する漁法で、網を積んでいる網船、集魚灯で魚を集める火船、魚を積み込んで港で水揚げする運搬船、網を引っ張って安定させる裏こぎ船、それぞれの役割を持つ船を有し、20～25人が従事しています。

●橘湾について

橘湾は北上する外洋水と、南下する栄養豊富な有明沿岸水がまじりあいます。さらに雲仙岳からの清流が注ぎ込み、魚のえさとなる良質なプランクトンが発生しやすい環境なのです。また、橘湾の海底には、熱いマグマだまりが存在し、温泉ガスも海底から湧き出ています。カタクチイワシにとって、ここの水温はとても生育しやすい環境であり、栄養＆水温に恵まれた橘湾は「天然の生け簀」といわれているのです。

●煮干しについて

運搬船の魚そうでしっかり冷やされたカタクチイワシは、フィッシュポンプですぐに専属の煮干し加工場（港から約30ｍ）に水揚げされます。選別機でイワシ以外の魚を取り除き、サイズを揃えてバラとよばれるセイロの上に並べられ、釜で茹でられます。その後、温風乾燥機で約１日ほど乾燥させ、異物を除去して箱詰めされます。通常の長崎県産煮干し（長崎にぼし）は海水で茹でますが、天洋丸の「減塩にぼし」は真水で茹でて血圧を気にする人も安心して食べられるよう塩分を最小限に抑えて加工しています。

●煮干粉について

　出来上がった「減塩煮干し」をさらに手選別して脂分の多いものを取り除き、風味が増すようオーブンでカリッと焼き上げ、丸ごと粉末に加工しています。

●煮干しの栄養について

　煮干しにはカルシウムだけでなく、鉄分などのミネラルが豊富に含まれており、さらにアミノ酸スコアも高く良質なたんぱく質を摂取することができます。